母のサングラス

母は眼鏡をたくさん持っています。

昔、何かで母が自分の持ってる眼鏡を全部だして来た時に、
父が何気なく、それを見ていたのですが、
あまりの多さに、「なんだおまえ、随分たくさん持ってるなぁ・・・！」
とびっくりしていたことを思い出します。

母の目はアレルギーなので、外出する時は、度が入っていない
風よけの眼鏡をかけます。
眼科医から、外出時は必ずかけるように言われているので。

それと、普通の老眼鏡と、細かい作業が多い母は、それ用の老眼鏡の
それぞれ家用と外出用を持っています。

ところが先日、外出用の度なしの眼鏡が壊れてしまいました。
すぐに直ると思っていた母は、眼鏡屋に１週間かかると言われて
「眼鏡がなくっちゃどこも出かけられない」と言い出しました。

以前、目が腫れてしまって大変だった事があるので、
そうなったら嫌だからと言いました。

私と旦那が、「じゃあサングラスをして出かければ？」と言いました。

その日は外は暗く雨が降ったりやんだりしていましたが、
しかたなくサングラスをかけていた母に、私が
「いいじゃない。カッコいいー」と言うと
母は「世の中くらくなっちゃったー」とふざけてちょっと暗い顔を
してみせて、笑いました。

そしてその後、美容院に行って、カッコいい、似合うって
褒められたそうです。
まんざらでもない顔して言いました。

このサングラスをかけて、「おけい寿司」にお寿司を食べに行った時、
そのサングラス姿と、お寿司の食べっぷりに、若旦那が
すっかり母の事を気に入って、行くたび母にはいつも余分に特別なものを
握ってくれるのです。

得な性分です。

外人向きの（小さい顔）レンズのＲが強いサングラスです。
母は顔が小さいのでぴったり。

こちらは、細かいものを見る老眼鏡。
外出用です。
スワロフスキー社のフレームで、スワロフスキーが両端についていて
母の大のお気に入りです。

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