ちょっぴり涙のクリスマス

母は、入院してから日に４回計る血糖値をメモ帳に
線を引いて表を作っています。

朝７時半、昼１１時半、夕方５時半、夜９時の４回です。

表は２５日までの日付で作ってありました。
２６日には退院するつもりだったからです。

最初に先生に、退院は入院から早くて２週間と言われたので、
その気になっていました。
あくまでも「早くて・・・」なのですが・・・。
母は、決めていました。

ところが、昨日、先生にまだ血糖値が少し高めなので、
薬を変えてみて様子をみましょうと言われてしまいました。

先生も、母が元気なので、退院させてあげたいのだけど、
もうちょっと待ってね、と言うのです。

母としては、年末の餅つきやら、何やらで頭がいっぱいだったのに、
がっくり来てしまったようです。

先生も辛そうでした。
外科の先生にしろ、内科の先生達も、皆、母を見ると
にこにこ笑います。顔がほころびます。

普段あまり、にこりとしない先生も、にんまりします。
よっぽど母が面白いのだと思います。

私が、「先生、みんなお母さんを見ると笑うね。
よっぽど、面白いんだろうね。」と言うと

母は、「そうだよ。面白がってるんだよ。変なばあさんだと
思って。」と笑います。

でも、退院出来ると思って張り切っていたのが、
ちょっと辛くなってしまいました。
ちょっぴり、悲しくなりました。

がっくり来ている母に、旦那が「お母さん、大丈夫？」と
言うと母は、悲しげに笑って、「だいじょうぶ。汗だよ汗。」と
言って顔をぬぐいました。

私が、「お母さん！　ケセラセラだよ！」と言うと
母も「そう、ケセラセラだよ！」と言いかえして来ました。

先生も、何とか退院させてあげたいから、うまく今度の薬が
効けば退院出来るよ、と言ってくれました。

退院がもうちょっと延びる場合は、年末年始５日間は外泊
出来るそうです。

母は、「みんなに迷惑かけちゃって悪いねぇ」と気にします。
でも、もうちょっとだから、ちゃんと治して。
がんばろうね！

Merry Christmas!

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