うちの母は、ケセラセラ♪

2011年正月のポチ袋


昨年末から正月にかけて、一時帰宅して、
4日に病院に戻るまで、
家で新年を迎える事が出来ました。



病院側では、医師も看護師も少なくなるので、
家に帰そうとしむけるのです。



母は、約1ヶ月振りに家に帰りました。
元日には、母の従姉妹が遊びに来ると、
お見舞いに来てくれた時に、そう言って帰ったので、
母も楽しみにしていたようです。



今年のお正月は、母の手作りのおせちは
ありませんでしたが、
例年通りとまではいかなくとも、お餅も少しついて
私が、お雑煮を作りました。



母も、ほんの少しですが、食べました。



そして例年通りに、元日には、旦那が、母と私に
お年玉をくれました。



母 「やっぱり、これがいいねぇ。」 嬉しそうに、



にんまり笑って、ポチ袋を眺め、そしてパジャマの
ポケットにしまいました。



その後、御神酒にも少し口をつけて、お雑煮も少し食べて、
おせち料理も少しだけ食べました。



そしてよく話しをしました。



お正月は、まだ居間で食事をする事が出来たのです。




朝食の後、自分のベッドに戻った母。



暫くして、ふと思い出したのです。
母がポチ袋をパジャマのポケットにしまった事を。



ポチ袋をコレクションにしている母。
あのままでは、くしゃくしゃになっちゃうのではないかと
余計な心配をしました。



そっと、母の部屋に行くと、母はもう眠っていました。
ポチ袋、どうしたんだろう・・・
母に聞こうと思いましたが、眠っているので、
そっと布団の端をめくって見ると、母は、ポケットに
手を入れて、ポケットの中身を押さえるようにしたまま
眠っていたのです。



私は可笑しくなって、旦那にその事を話しました。


「お母さんたらね。しっかりポチ袋入れたポケットに、
 手を入れたまま眠ってるよ。」



でも、後になって、気付いたのです。
そうじゃなかったんだって。



私は、もう一度、母の部屋に行きました。


「おかあさん・・・」と、そっと呼びました。



目を開けて、母が言いました。


「これ、そこの引き出し開けてね、
 しまって置いてくれないか。」



ポケットのポチ袋を差し出しました。



私は、黙ってうなずきました。
胸がいっぱいになりました。



母は、自ら起きて、それを仕舞いに行く事が
出来なかった。


その体力が残っていなかったのです。



切ない思いでいっぱいでした。







今年のポチ袋
お正月らしい、めでたいポチ袋です。





そして、今年の母の日。


旦那が母の祭壇にあげたポチ袋です。
母が見たらきっと、
「いいねぇ・・いい柄だねぇ。」と
言ったに違いありません。


歌舞伎の台詞が出て来たかもしれませんね。






旦那 「お母さんが楽しみにしていたから、いいポチ袋を
    見つけると買っていたのに、もう気にする事が
    なくなっちゃったよ。」





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