うちの母は、ケセラセラ♪

一周忌のサプライズ


今日は命日です。



時が経つのは本当に早い。



昨年母の部屋の窓いっぱいに見えていた夏みかん
黄色く今年もたくさんの実をつけています。



ちょうど東日本大震災の翌日がお通夜でした。



一周忌を迎えました。




4日、法要当日の朝は、母が好きだった今年始めての
そら豆ご飯を炊き、みごと大失敗。


こちらの日記→  でこんなにうまく出来ているのに、
豆を早く入れすぎご飯をまぜると豆が潰れてしまうと言う
悲惨きわまりない状態でした。
しかたありません、それを母に供え、お寺に向かいました。




納骨も合わせての一周忌。
何か特別な事をやりたい、そう考えていました。



法要に来て下さった皆様に、『志』のお菓子だけではなく
何かないかと考えたのです。


母がジャムを作って好評だった庭の夏みかん
1つずつ持って帰って貰おう。 
旦那に20個切って貰いました。


大きくて、そして結構甘いんです。
(ジャムの日記です→  )





それから、いつもの佃煮がいいな。
小さなガラス瓶を20個買って来ました。



肉は2キロ



前日、山椒とショウガを山ほど入れて肉の佃煮を大鍋で煮ました。
それを、小さなガラス瓶に詰めて。



横浜から杖をつき来てくれる、お肉が大好きな叔母には、
ステーキ用の肉をみそ漬けにしてみました。
これなら保冷剤と一緒に保冷パックに入れれば
持ち帰れると思ったのです。



法要は昼間なので、その日の夕飯には、従兄達を家に、
招くつもりだったので、餃子も山ほど作りました。




そして、一番やりたかった事。
お清めの席でのサプライズ。
母のビデオ画像をプロジェクターを使って
映し出す事です。



3分少々の映像を作りました。




ニューシネマパラダイス」の最後の部分をイメージしたんです。
その場面は、主人公トトの為にアルフレードが残して行った
ひとつのフィルム。
大人になったトトは、アルフレードが亡くなった後に、
それを見ます。
それは、捨てられるべく切り取られたキスシーンの
フィルムを繋ぎ合わせて作ったものでした。




「あんな風に、お母さんの笑った顔ばかりを繋げて
 作りたいね。」旦那が言いました。



長年撮り貯めたビデオは、8mmテープのものや、
HDタイプのカメラのものなど色々です。



その中から数秒のシーンを抜粋して旦那と一緒に、
編集して行きました。
笑っている母、踊っている母、歌っている母、
おどけている母。




最初のシーン
「おはようございます。・・・・」
母がカメラの正面を向いてきちんと挨拶。


何年か前に旦那と私が、旦那の実家に行く前に撮った
母のビデオレターから始まります。


「・・・・・今年もどうぞよろしくお願いします。
 ・・・(顎をひいて上目使い、とぼけた顔で)・・・おわり!」
でカメラから私達のほうに向き直って大笑いで
ビデオレターは終わります。




場面は変わり、
温泉宿の夕食で各自のお料理に飾られていた
おかめのお面が気になってしかたない母。
それを取り上げると、おもむろにお面で顔をかくし、
「たかたったったっ・・・」と首をふりふり踊り出しました。



私 「もう一回やって!」
それに答えて、
母 「よく見えますよー」「たっかたったったっ・・・」


  (この日記はこちら→  )





また画面が変わり、
やはり温泉宿で、昼食に出かけた先で買った
ブラウスを試着しています。
カメラを廻す前に母が踊ったので、もう一度
何とか母を踊らせようとしている旦那と私。



私 「踊らないの?」
母 「え?・・・ポーズ?」
  「はい、ポーズ。」と決めのポーズ。


すると旦那が、「はい、ちょおっちょ、ちょおっちょ」
と手拍子、旦那のかけ声に乗らされて、
母は踊りました。  ヘ(^^ヘ)(ノ^^)ノ
みんな大爆笑のシーン。



そして、私が、
「とってもよく似合うねぇ。」と言うと、


両手を腰にフォークダンスの時のような格好、
そして首を傾げ顎を下げて上目遣いでカメラを見ると
またポーズ。
母 「私は、モデルじゃないんだよ。
   モデルじゃなくて、デルモだよ。」

  (この日記はこちら→  )





そして次の場面へ。


「ぱぴぷぺ♪ぱぴぷぺ♪ぱぴぷぺぽー♪♪」と
トランプしながら歌ってるシーンです。
旦那と私は笑いながら、何度も母に歌わせようとしている。
母はノリノリで、私達に大サービス、
で、何度も首をふりながら歌いました。  
  (この日記はこちら→  )





そして次へ
こちらもトランプをやっています。
なぜか母は、「おやま♪・・・おやまゆーえんちー♪」と歌いながら、
1枚めくるのに、
そーっと覗くようにしてめくって、
「へへへへへ・・・」と笑ってるシーン




次のシーンは、

みんなと一緒にカンパーイ。
でもよく見ると、母の持ってる缶ビールは
蓋が開いていません。
それを飲んだふりして、
「もう頂いちゃった。 早いねー私は、ハハハ・・・」
と笑っているシーン。





次が、
やはり宿の夕食時に、旦那がさりげなく母の前にカメラを
置きました。
もちろん母を盗み撮りする為です。
カメラが廻っているのかな・・・?変だな?とそれに気づき、
カメラを見て、カメラに向かって顔を寄せ
「うっわっ!」そして、
「バぁー」
と言ってるシーン。




そして、母の誕生日
旦那が「ハッピバースディ トゥ ユゥー♪」と歌い
その間、わざと神妙な顔して聞いている母。
歌い終わると、
片手をあげて、みなの者を見る感じでぐるりと見回し
母 「サンキュサンキュ」軽く言い、笑いました。




そして最後が、私の結婚式。(随分古いです)
招待客全員にお酌をして歩いている母にカメラが
向き、それに気づいた母が笑って手を振ります。



そこで映像は終わります。





その時の事
足が痛いのに・・・
お料理もほとんど食べることなく
ずっとお酌に廻っていた母でした。



みんなに愛想を振りまいて、私の友達の所では、
話しが長くなっちゃって動かない。
スピーチや余興の間も、母の笑い声が響きます。



そこにカメラマンのカイのマミィの声だけが入っています。
「おかーさん、話しながいよー (笑)」


そんな光景がずっと写っています。



結婚式の間、カイのマミィが母ばかりをずっと追いかけ
ビデオに納めておいてくれたのです。



プロの方が撮ったビデオとは別の、母のビデオです。





そんな所を細切れに繋ぎ合わせて作った映像を
お清めの料理屋で写し、それをみな食い入るように見て、
涙ぐみ、笑ってくれました。


長く書きましたが、映像は3分少々です。




一周忌は終わりました。



いま私は、気が抜けてしまったかのようです。



母は今、父と仲良くしてるかな・・・
隣は、母にとって恐かった祖父のお墓です。
もちろん祖母も祖父と一緒のお墓にいますし、
伯父(母の兄)もお隣にいます。
賑やかには違いない。


笑ってくれてるといいな。




今日は半休取りました。
午後、お墓参りに行きます。
と言っても、お寺はすぐ近くで毎日でも行ける距離なんですが。
旦那と従姉と待ち合わせて、その後ランチをする予定です。







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