うちの母は、ケセラセラ♪

セコムしてますか


一昨々年の結婚記念日旅行中の事です。



毎年、結婚記念日には、旦那が企画した旅行に
2人で行っていました。




一昨々年は、ブログにもアップしましたが、
能登半島一周の旅をしました。




1年に一回、2人が旅行に出かけたその間は、
母が一人になってしまいます。




私は、その間、母が心配なので、
従姉妹に遊びに来てもらうように言ったり、
近所の方にも、時々様子を見て下さいと
頼んで出かけるのですが、母は、それを嫌がります。




何年か前、私達の留守中に従姉妹が泊まりに来ていた
時の事です。




旅行先から電話を入れました。すると、



母  「**子がねぇ。大変なんだよ。」


私  「え? どうしたの?」


母  「**子がね、庭で転んで石に顔をぶつけてね、
    いま血だらけなんだよ。」




その時、従姉妹は庭の段差に躓き転び、
顔面を庭石に強打。
鼻血を出し、顔は腫れ、大変な事になっていたのでした。




母が氷で顔を冷やしてあげ、応急手当をしていた所に
私が電話をしたのです。




そんな事があって母は言いました。



母  「私は、一人でのんびり好きな事が出来るから 
    お前達がいないと、せいせいしていいのに、
    せっかく一人のところを、**子を呼んだんじゃ
    反対にご飯にしてやったり、面倒見てやらなくっちゃ
    ならないし、大変なんだよ。
    転んで顔は腫らすし・・・。」




そして、次の年には、従姉妹は泊まりませんでしたが、
その変わりご近所の方が大勢来ちゃった。



しかも母が一人じゃ寂しいだろうと、大勢で、
朝早くから夜遅くまで。




結局母は、昼も夜もみなさんの食事の支度をしたり、
お茶を入れたりで返って疲れてしまったのです。




そんな事が続いて、母は、懇願するように
言いました。




「誰にも言わないで。
 お前達がいなけりゃ、私は何もしないで、
 好きな事が出来るんだから。」




そして、話しは一昨々年に戻ります。



私達もいない、誰もいない、母一人の時間を
満喫している夜の事です。




母が寝る前に、ホームセキュリティーをかけました。
そして、自分の部屋に行って、いつものように、
編み物をしたり、ジグソーパズルをしたり、
ゲームをしたりしていたんだと思います。




真夜中です。



普段あまり吠えない、ななこが、やけに吠えてる。
母は、自分の部屋にいると、ななこが吠えているのも
いつもはあまり気が付かないのですが、
その日は、妙に気になった。




夜中に吠え続ければ、ご近所迷惑になる。
母は、庭に出てみました。
セキュリティーの解除をせずに。




ななこをなだめて、また自分の部屋へ。



その時、アラームが鳴り続けていたはずです。




でも、庭に出た母には、ななこの吠える声に
遮られ、アラームは聞こえなかった。




さらに、すぐに部屋に入ってしまった母には、
今度はテレビの音にかき消されて、アラームに
気づく事はなかったのです。




もともと母は、耳が少し悪いので、
テレビの音も耳元で聞こえるようなアダプタを
置いて、耳元でガンガン鳴らしていたのですから、
ななこの声が聞こえたのが不思議なくらいです。



少しして電話もなっていたはずなんですが、
それにも気づかなかった。



そして・・・



真夜中です。
ピンポーン・・・・




 《なんだろう・・・
  こんな・・時間に・・いったい誰が》




ドアホンには、カメラが付いているので、
門の前に立っている人が映し出されました。




防弾チョッキを着た、重装備の男の人が
真っ暗な所に立っている。



そういう時、やはり母は、勇気があるなと思いました。
私だったら、夜中に訪ねて来る人に声はかけられません。




受話器を取った母。



母 「どなたですか?」おそるおそる聞きました。



男性 「何かありましたか? 
    大丈夫ですか?」



母 「・・・・・・?」




その後、状況を説明され、母は、平謝りだったと
言いました。




「ほんとにびっくりしたよ。
 誰がこんな夜中に訪ねて来たのかって。
 すごい格好してるんだもの。


 もう聞いた時は、あっ!失敗しちゃった!って。
 まいったな!って思って、
 あとはもう謝るしかないよ。
 ごめんなさい、ごめんなさいって
 謝っちゃった (笑) 」





すみませーん、吠えたのはわたしですー
あまり吠えるのは好きじゃないんだけど、
たまには番犬ぽくしたつもりだったんだけどね・・・








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