熱 / 雛祭りの法事
土日に、熱を出しました。
３８度５分まで上がり、インフルエンザでは・・・と
思って検査しましたが、出ませんでした。
咳も出ないし、喉が痛い訳でもないし、
鼻水くしゃみは日常の事だし、熱が出た事以外は
普段と変わりありません。
もちろん、熱のせいで、頭痛と体の節々の痛み、だるさは
ありました。
原因不明の熱は嫌な気分です。
父がそうだったから。
８６歳になる年。
２月に原因不明の熱で入院するまで、
父は毎日自分で車を運転して会社に行っていました。
その前月の１月のビデオには元気で
成田山に行った時の姿が映っています。
誰もが８６歳とは信じないくらいに、元気でした。
この前の年から、私は父の会社に行き始めていました。
会社でも毎年行く成田山。
家族でも毎年行っていたので、
この年の１月は、会社と、家族とで
私も２度行ったのです。
会社で行った時、父は、裏山を誰よりも早く
どんどん歩いて行って、いつもの事ながら、
みんなを驚かせていました。
それなのに、その翌月の２月下旬に熱を出し、
その熱が長引いた為、肺炎ではいけないと、
検査入院して、
でも結局、原因がわからず、熱は続き、
検査疲れと、解熱剤で、体は瞬く間に弱り、
２ヶ月ちょっとで行ってしまったのです。
あんなに元気だったのに・・・。
先生方は本当に必死になって、原因を探そうと
して下さっていたのですが叶いませんでした。
私が会社に入って１年もたたない内に、父がいなくなり、
それからどうなったかなんて言えないくらい
色々な事が起こりました。
そしてあれから２０年・・・
来月は、母の三回忌と、父の二十三回忌を
行います。
何と仲の良い事に、
これからずっと２人の回忌は重なります。
三と、二十三。
七と、二十七・・・
父と母が笑っているようです。
父 「そうだろ、仲がいいだろ。」
母 「冗談じゃないよ。やだって言ったって離れないんだから（笑）」
若い頃、父がしつこかったと母はよく笑いました。
父と母の年の差は、２０歳。
そしてまた不思議な事に、父が行き、その２０年後に
母が行きました。
いま、父と母はおない年になったの・・・？
父 「なんだ、お前も年とったなぁ」
母 「冗談じゃない、こっちは若いんだから。」
今頃、何を話ししているのでしょうか。
父がいなくなってからの２０年間の出来事を
話しているのじゃないかな。
さて、いま私の頭の中は、回忌の事でいっぱいです。
年老いて足の悪い叔母達が遠い所から来てくれるから、
美味しいものを食べて、古いビデオを流そう・・・
そしてみんなで笑って・・・
車も洗わなくっちゃ・・・
父がいなくなって、２０年以上経った現在も
まだ私は父の車に乗っています。
母が一番安心していた父の車。
父の運転、そして私の運転。
父と母が見守ってくれてるクラッシックになった
この車に、これからもずっと乗り続けて行きたいと
思っています。
法事は雛祭りの日に決まりました。
雛人形は、もうずっと出していないので、
この古い人形の写真を載せてみました。
私が生まれた頃からずっと
ガラスケースに入って、なぜか一年中飾られています。
子供の頃から気に入っているのが、この赤い眼鏡。
そうだ！ 母の好きだった雛あられだけは、買わなくっちゃ。
